ともみ先生の“マタニティライフ”第9回 マタニティコース② 唾液検査結果説明
お待たせしました!それでは前回実施した唾液検査の結果がでましたので、ご報告させていただきます。
みなさん、写真をご覧下さい。唾液検査の結果は、このような円グラフとしてでてきます。
簡単な見方としては、緑色が多ければ多いほど、むし歯になりにくい=リスクが低い ということになります。「緑色=1年以内にむし歯を避ける可能性」を示しています。ということで、さっそく私と夫の検査結果を比較してみましょう。
私=69% < 夫=92%
なんと!!むし歯のない私より、むし歯がある夫の方がむし歯になるリスクが低いことがわかりました!!えっどうして??と私自身驚きました
それでは、なぜこのような結果になったのか一つずつみていきましょう。 円グラフの緑色以外の色は「むし歯を発生させる原因」を表しています。私の場合最も多いのが「食事」です。これは、「食べづわりにより、食事の摂取回数が増えた」ことが原因です。マタニティライフの第2回でも述べたように、食事をとるとお口の中は酸性になってしまうので、むし歯になるリスクは高くなってしまうのです。
次に多いのが、「細菌」と「感受性」です。
「細菌=プラーク(細菌)量、ミュータンス菌の量」ですが、円グラフの右隣の表を見てみると両方リスク1となっています。
「感受性=フッ化物プログラム、唾液分泌、唾液緩衝能」ですが、同じく右隣の表を見てみると、フッ素プログラムという項目がリスク2になっています。
この右隣の表は0~3までの4段階で、数字が大きい方がリスクが高いということを表しています。
赤丸が付いている項目が特に注意して改善していきたい項目ということで、私の場合は「定期的なメンテナンス時の高濃度フッ素の塗布」が重要な改善項目ということがわかりました。
最後の「環境=むし歯経験と全身関連疾患」ですが、これは過去のむし歯の経験状態や全身の病気について評価する項目です。ここは右隣の表からもリスク1とリスク0なので大きな問題はありません。
ということで、これらの結果をまとめると、私がむし歯のある夫よりリスクが高く出た要因は主に下の2つでした。
① 食べづわりにより、食事回数が多くなっていたこと
② つわりの心配から、定期的なメンテナンスをさぼっていたこと
このように原因がはっきりすることで、個人にあった予防を行うことができるのです。
今回の私のように、つわり時リスクが高く出たとしても、つわりが落ち着いた後や、出産後の結果はまた違うものになるでしょう。つまり取り巻く環境が変化することによってむし歯の発生のしやすさも変化してくるということです。このため、むし歯は「生活習慣病」と捉えられています。
みなさんも唾液検査を受けて、ご自身のむし歯の原因をしっかり究明し、対策をとってあげることで、一生自分の歯でおいしい食べ物をもりもり食べて、長生きしましょうね!
そして生まれてくる子どもたちにも、そんな健康な未来をプレゼントしてあげましょう!