第26回妊婦さんの姿勢~姿勢の軸にアプローチする方法~
みなさん、こんにちは!
妊娠9ヶ月に入り、いよいよお腹が重たくなって、上下運動や歩行動作が鈍くなってきたこの頃です。次男は兄弟の中で唯一完全母乳で育ったため、いまだに「おっぱい星人」で、眠い時や寂しい時おっぱいを触りたがります。そんな息子に「赤ちゃんが生まれたらおっぱい貸してあげれる?」と聞くと、「こっちが自分ので、こっちが赤ちゃんの」と分けっこするつもりのようです(笑)生まれたあとの反応が楽しみです。
さて、前回ご紹介した姿勢評価の結果、私の弱い筋肉が明らかになったので、その筋肉へのアプローチ方法の一部を簡単にご紹介します。
そもそも、体の軸を構成している筋肉は「舌筋・横隔膜・腹横筋・腸腰筋」の4つです。
この筋肉たちのなかに「舌筋」が入っているということこそが、姿勢指導を歯科で行うことの重要性があります。私たちは今までMFT(筋機能訓練)と呼ばれる、口周りの筋肉トレーニングを、矯正や口腔機能発達不全症のお子さんに向けて実施してきました。その中で、色々なアプローチを試してもなかなか筋機能が改善しないケースがあり悩んでおりました。その理由が、実はこの「体の軸」に関係かあったのです。
体の軸の一つである「舌」。私たち歯医者は自分たちの領域である「舌・口・顔」の筋肉だけに今までアプローチしていましたが、それらは体の一部であり、すべてつながっています。
他の軸に関連する筋肉へのアプローチができていない、つまり土台ができていないのに、口の筋肉ばかりトレーニングしても改善されないのは当然の結果だったのです。そのことを軸育士の学びの中で痛感しました。
そして、その軸となる筋肉はいつ作られるのか?
それは胎児期~約1才(歩行するまで)の期間なのです。
胎児期に舌・口が作られ、それらを使う練習を十分にしてくること、生まれて重力にさらされてから追視運動と共に首をしっかり動かし首の筋肉を鍛え、首ずわりを迎え、寝返りをし、ズリバイ、自分で自分の身体を支える自座位を習得し、ハイハイ、つかまり立ち、自立、歩行という過程の中に、体の軸ができていくのです。この発達過程を軸育士では「赤ちゃんの13段階の発達Ⓡ」とし、体の軸をつくる運動動作の基礎と位置付けています。
そのため、軸育士の体軸体操指導は、赤ちゃんの発達に立ち返っての運動動作を基本として作られています。
軸育士の研修で習得した体操は、発達の過程を再現しながらインナーマッスルを鍛えていくため、うつぶせになって行う体操が多くあります。妊婦さんはお腹がでているためうつぶせ姿勢がとれないので、当院ではヨガの動きやオリジナル体操を取り入れて妊婦さんに指導を行っております。
それでは、おまちかね!マタニティコースで行っている、体操の一部をご紹介!
① 私の場合首が弱いため、広頚筋や胸鎖乳突筋を鍛える「うなずき」体操
② 骨盤の右回旋については、骨盤のゆがみを整える体操
私の場合、固いイスに長時間座ったり、固い床に長時間横になったりすると骨盤付近の腰痛を発症します。そんなとき、骨盤周りを整える体操も指導してもらいました。
③ ネコのポーズで背中を丸める、そらせる
出産時に筋力が足りず、赤ちゃんを自力で産めない妊婦さんが増えているそうです。そのため、出産前にインナーマッスルを強化しておくことは、ご自身の体のトラブル回避とともに安全かつスムーズなお産の一助を担ってくれるはずです!ぜひプレママ時代から、ご自身の姿勢や体のトラブル(肩こり・腰痛・頭痛・便秘など)と向き合い、体軸を鍛える体操を取り入れるべく「マタニティコース」の受講をおすすめします!